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切り絵による絵画を制作しています。東京での個展開催、ライブパフォーマンス等の活動も行っています。

ささやかな願いと想いです。

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ささやかな願いと想いです。

現在ご依頼頂いている作品ですが、ある企業様のプロモーション用のデザインやら似顔絵やらと、様々な事に挑ませてもらってます。そうこうしているうちにまた別の分野の依頼(まだやってみたこともない領域!!)もあったりと、頼りにしてくださる人がいるというのは、実に嬉しいことです。
2017年明けてからの、雇い主のない作業としましては、春か夏に開催予定の個展に向けた作品と、開催未定の個展用の作品にかかる事が主なものです。それぞれテーマの異なる作品を用意しているため、別々の展示になる予定です。今のところは、ですが…。途中で「そんな決め事どうでもいいや、いっぺんに作品並べたれ!」となる可能性もありますが、それもまた楽し、です。
ぼくにとって、依頼ではない自分のオリジナル作品制作というのは、いわば実験であり本番でもあります。そこで見出したものを、依頼者のための作品に注ぐ。それで確信を得たことを、自分のオリジナルでまたぶっ壊してみる。そういう行ったり来たりを繰り返しています。
このA「依頼の作品制作」とB「自分のオリジナル作品制作」の関係性ですが、少し前まではBのところが「絵画教室での授業」でした。教室での生徒とのやり取りや発見が、実験かつ本番そのものでした。現在は人数を少なくして稼働させていて、関係性で言うところの「自分のオリジナル作品制作」に取って代わったわけですが、そのあたりの経緯についてはまたいずれ別の機会に詳しく投稿します。
画像の説明

さて画像ですが、本年一作めとなるご依頼の切り絵作品です。
ご依頼者の息子さんの誕生祝いということで、大好きなお父様との絵にしました。
サイズはB6(128×182)とあまり大きな作品ではありませんが、実物の持つ存在感に我ながらとても満足のゆく作品となりました。鮮やかさな色を排した白と黒にこだわった作品です。今回はほぼおまかせでの依頼でしたが、「10代半ばの記念として、今後も長く鑑賞を楽しめる作品にしよう」と僕自身が決め、額選びも含めて、落ち着いた雰囲気の作品にしたかったのです。
「おまかせ」いただく良いところは、やはりぼくが自由に羽を伸ばして臨めるところですが、反面、「果たして自由に描いた結果、依頼者の心に響いてくれるのか」、そんな不安を抱く要素もあります。

画像の説明

過去にこんなことがありました。
Mさんという女性からのご依頼で、友人の女性に贈る肖像画を切り絵にしてほしいとのこと。それも「八田さんにイメージはおまかせします」という言葉とともに。Mさんは以前にもご依頼頂いたことのある方で、元雑誌編集者でもあることから、芸術にも造詣の深い方でした。まだ画業を始めて間もなかったぼくは、そのお知り合いの方もMさん曰く「芸術に興味があって、感覚にエッジある女性」とのことだったので、「少し普通でないものがいいはず!」と兼ねてより試したかった画法を持ち込んで制作。しかし受け取ったMさんの反応は、意に反して微妙な雰囲気でした。
「あちゃあ…ちょっとやり過ぎたかな…」そう思ったものでした。
数日後、このMさんからこんな連絡が入りました。
「こなだの絵ね、正直ビックリしたの。おまかせとは言ったけど、わたしが思ってたものとあまりに違いすぎていたので…。でもね、本人がとても喜んでたわ! 長い付き合いやからわかるのよ、本音かどうかは!」
その数ヶ月のちには、ぼくの個展にMさんとお知り合いの女性もお見えになり、会食もさせて頂きました。「とても気に入って飾っています」そうおっしゃって下さり、また個展もお褒め頂き大変意義のある食事でした。
その作品は、それまでにぼくが依頼により制作していた中で持たれていた皆さんからのイメージからすると、5段階ほど離れた手法であったと思います。受け取ったご本人が気に入ってくださったことは、本当にまぐれに近いことだったと今は思っていますが、その時はただ「ホッとした」だけだったように思います。ただ偶然であるにしろ…いや、もしその方が気に入らなかったとしても、ぼくはそうして良かったんだと思っています。
やはりぼくの作るものは大量生産の型通りの商品ではない。いくつ作っても同じものにならない作品。かと言って「芸術作品」などと敷居の高いものとも思わない。もちろん鑑賞する人ありきで成り立つ制作です。しかし、そのことと同時にこのぼくの手を使って生み出されるものは、代打はこの世でただの1人もいない制作。だから生み出すぼくが後悔するようなものであってはならない。この場合、Mさんからのご依頼作品を、その時点での従来通り無難に仕上げる、ということが後悔することであったと思います。もう数年前の作品ですので、別の意味で「今ならもっとこうするやろなあ」とかは思いますが、その時点でのザ・ベストです。
このことを思い出しながら、今も思うのです。
ぼくの作る作品は、依頼者のあるものであれ、自分のオリジナルであれ、とにかく自分が客席から観て「良い!!」と思えるものでないと気が済まない。気が済まない作品はどういうものかというと、やっぱりずっと長く楽しんで観れるもの。100年先の人間が見ても鑑賞に耐えうるものに。もし今現在、評価されないとしても。
世間でもてはやされては消えてゆく音楽や映画、文学賞受賞の新進気鋭の小説など。今は見る影もないものあまた…でも良いものは現在も残っています。もしくは評価されぬまま埋もれかけたけど、掘り起こされたりとちゃんと残っている。そういうものの1人にさえなれれば、とこれは画業に生きる者としての願い。で、同じやるなら誰かを1人でも笑顔にできれば、これは最高で最強の人生を目指しての想いです。

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